愚かの頂で、骨になるまで

本と、マンガと、ボードゲームが心の主食

雑記 20130310

一ヶ月以上空いてしまいました。

相も変わらず忙しくしています。

 

今年は寒い冬でしたが、やっとこさ暖かさが見えて参りました。

見えて来た途端に全開で、25℃オーバーになってみたり、黄砂やら煙霧やらでものすごいことになっていたり、大自然はすごいですね。

 

この時期になると花粉症全盛期で、町を歩く人々の6、7割がマスクをしている姿は圧巻ですね。

汚濁を排除し都市を清潔に保った結果、免疫力が覿面に低下し、自らの利益のために在来林を伐採して無計画に植林した杉の花粉を異物として判断し過剰な防衛反応を抑えられない人類を見ていると、因果応報とか天に唾とか色々なことが感じられますね。

自分と言えば、幼少から花粉症なのですが、逆に大人になってから花粉症になった人々の方が反応性が高く、重い症状に苦しんでいる趣がありますね。

幼少から花粉症だと免疫反応もさすがに緩和するのでしょうか。

免疫システムは人類の生体的機能の中でも屈指の素敵システムなのでちゃんと勉強してみたいものです。

 

昨日は久々に実家に帰ってきました。

とはいえ、実家まで片道1時間半ほどなので里帰り、というほどでもないですが。

普段ドライでサバサバ系である母親から「たまには帰っておいで」という趣旨のメールをもらってしまったので急遽里帰り。

年末には帰ったけれど正月には帰ってなかったのもあったので。

んで、帰ってみて感じたのは「母親も老けたなぁ」ってこと。

多分一緒に暮らしていると気づかなくて、たまに帰るからこそ気づくものなんでしょうけれど。

母親が私を生んだのが今の私の年齢なので、

ジャスト2倍の年齢になっている、ということですからね。

転じて言えば俺も年取ったなーってことですかね。

 

ボードゲームは以下の二つを手に入れました。

早くやりたい。

・キーフラワー

・数エーカーの雪

 

<今日気になったもの>

・yowske 2013年2月ふぁぼりまとめ

http://togetter.com/li/464474

先月はふぁぼり少なすぎですね。

今月頑張る。

 

・幼女のおままごとに付き合わされているニャンコが可愛いwww大人しいwww

http://blog.livedoor.jp/chihhylove/archives/7761103.html

万物への執着を放棄した悟りの姿やでぇ…

異種にここまで生殺与奪を任せるってのもすごいな。

 

・アニメ『未来少年コナン』が7月に低価格BD-BOX化!宮崎駿初監督作品

http://seiyuusokuhou.blog106.fc2.com/blog-entry-5236.html

父親の方針で「宮崎駿=コナン」「コナン≠探偵、コナン=未来少年 or ザ・グレート」と育てられました。

やべー、この値段は欲しくなる…!

 

・結婚相手としてボードゲーマーが優れている5つの理由

https://sites.google.com/site/jun1sboardgames/blog/foryourhusband

各項目で出てくる小ネタのゲーム名でくすっと笑えるようになったってことは

随分自分もボドゲ詳しくなったんだろうなぁ…

 

・【ダイジェスト】10分で分かる『将棋棋士の人狼』4時間の闘い~ニコニコ生放送~【感想とまとめ】

http://gamereview.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-c504.html

結局先日観戦できなかった、将棋棋士による人狼の結果レポート。

いろんな人と人狼やりてーなー

 

・新漫画誌ハルタ創刊

http://www.enterbrain.co.jp/pickup/2013/haruta/index.html

Fellows! が改名ですか。

こうやってラインナップ見てみると、連載作品どれも面白いな…

 

・意外な反響

http://abokazuhiro.seesaa.net/article/133038275.html

内容はアボカズヒロというDJが幼稚園でプレイをした時の映像。

俺はこれを見てすごく良いな、と思った。

その一方でコメント見てみると「クラブミュージックやクラブ文化に興味をもったらどうしてくれる!」という声がある。

クラブに行かなくてもクラブミュージックは聞けると思うし、

そもそも子供が行うと困ることについて、選択肢自体を取り上げるような教育が嫌い。

大人が「よくない」と思っていることに付いて「それがどういうものであり、どのようによくないのか」を語らずに、それを禁止して目から遠ざけることで守れると思っているその怠慢な態度が気に入らない。

ちゃんと向き合え。

 

・5大良作ラノベ「半月」「イリヤ」「フルメタ」「ブギーポップ」あとひとつは?

http://himarin.net/archives/6931798.html

俺にとっては都市シリーズだな。

半月だけは読んでない。

キノとかオーフェンも途中止まりなんだよねぇ…

スレイヤーズにしろ、フルメタにしろ、オーフェンにしろ、

サイドストーリーばっかやたら出ているラノベって多いね。

 

横山由依の画像くれ

http://blog.livedoor.jp/kinisoku/archives/3717034.html

猫目かわいい。

え、AKBなの?

 

・「外向きな話し方」を教えたときのことを思い出して書く

http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20130219

・20歳のときに知っておきたかったこと

http://j.ktamura.com/archives/16889

ちょっとマジメ話。

どちらも多いに賛成。

 

特にある後者の記事の

5. なんでもいいから周囲を助けろ。
6. なんでもいいから助けてもらえ。

には大賛成。

 

ハイスイノナサ"地下鉄の動態" (haisuinonasa"Dynamics of the Subway")

音楽と映像がマッチしているものはすごく好きです。


ハイスイノナサ"地下鉄の動態" (haisuinonasa"Dynamics of the Subway")

 

雑記 20130204

随分とさぼってしまいました。

 

明後日はまた大雪になると言われてますが、

そんなさなか、どうやら花粉症が始まった気がしています。

くしゃみはいつも出るのですが、やたら鼻が詰まる。

鼻に違和感を抱えながら暮らす日常生活です。

 

ブレークする前で、CM出始めの女の子をチェックして

売れそうかどうか物色するのが趣味、でおなじみの私ですが、

最近注目しているのは有村架純ですね。

今年の下期に掛けて売れるんじゃないでしょうか。

数年前、同じ時期に飲料水のCM出ていた川島海荷川口春奈

どちらもほどほど売れてしまったのでもはや圏外です。

 

会社の同期が結婚式をやるのですが、

その二次会の幹事を頼まれてしまいました。

俺が幹事ごとを断れないと知っておきながら…。

つっても二次会の幹事なんてやったことないし、

そもそも結婚式もそんなに出たことないぜ?

いいか?後悔しても知らないぞ?

嫁さんへの嬉し恥ずかしメッセージとか言わせてやる…。

 

そういえば、その同期との顔合わせの際に

こちらが思い描いている計画を私が説明したのですが、

後から聞いたら同期の嫁さんが

「話をするときに『前者が』『後者が』って使う人初めて見たwww」

と言っていたらしい。

 

…え?

言うよね?

 

<今日気になったもの>

・yowske 2013年1月ふぁぼりまとめ

http://togetter.com/li/450406

手前味噌で恐縮ですが。

まとめるのが遅かったのでまなめはうすに載り損ねた…

 

・モー娘。のシングル名を並び替えて笑える作品が優勝

http://vipsister23.com/archives/6260927.html

ジブリの奴もそうですが、

これ系にひどく弱い…w

iPhoneで見ながら一人でニヤニヤしてしまう

 

・メビウス20周年記念パーティーへのお誘い

http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/20-057c.html

くにちーがやってくるぞ!

あの「ライナー・クニツィアの」の接頭語で有名なくにちーがやってくるぞ!

なんだかんだ言って結構クニツィアンです。

 

・この装丁がすごい!~漫画装丁大賞~2012 【ベスト100+α】

http://yoicomic.blog24.fc2.com/blog-entry-304.html

マンガは結構ジャケ買いしてしまう方なので、

装丁見ているだけで読みたくなる作品ばかりでした。

実際読んだことがあるものも多く、ジャケ買いとはいえ、

装丁の良さと内容の面白さって無相関や負の相関では決して無いと思うのですよ。

 

・ 読み間違えやすいスレタイ

http://2chcopipe.com/archives/51868037.html

こういう言葉遊びも大好物です。

あばれカニおとこ、とか、伊藤ハム子とか。

言葉って面白いね。

 

・テラミスティカ(Terra Mystica)

http://www.tgiw.info/2013/01/terra_mystica.html

日本語版を狙っている。

絶対これは面白い。

低めの値段で日本語版出てくれると嬉しいんだけどなー

 

ORBITAL - CHIME (12" version) - 1989

エレグラで聞いて以来頭を離れません。

やっばい。


ORBITAL - CHIME (12" version) - 1989

 

雑記 20130118

今週頭はものすごい雪でしたね。

あんだけ積もったのは久々じゃないでしょうか。

東京でどか雪が降った記憶と言えば、まだ小学生になる前ぐらいに大雪が降り、

3歳ほどの妹と父親と大塚山公園で、まだ誰の足跡もない雪の中を駆け回ったことがまず思い出されます。

それから20年後の私は大雪にも風にも負けず、友人宅でボードゲーム

始めてやるゲームばっかりやって、なかなか面白い感じでした。

追々レビューで。

 

先日、中野にあるボードゲーム屋、ドロッセルマイヤーズに初めて行って参りました。

予想以上にお店は小さかったのですが、センスフルでキラリと光るゲームばかり置いてあり、楽しく見て回りました。

と、物色していると、先に店内にいた客が実はボドゲ仲間。

ボドゲ界は狭いですね…。

エセ芸術家をご友人にすすめておられました…。

 

最近、平日は仕事、休日はボドゲしかしてないから結局ボドゲの話しかすることが無い…。

 

<今日気になったもの>

プログラマーはなぜ夜遅くに仕事をするのか?という3つの理由

http://gigazine.net/news/20130117-midnight-programmers/

自分の場合は、日中は話しかけられることが多すぎて

じっくり考えながら実装するのは絶対に無理。

仕方なく夜遅くになってから、もしくは土日にでてやることになる。

そんなにガツッと実装やって無いけどさ。

 

全3誌の「2012マンガランキング」に全て選ばれた、ベスト21作品+α!

http://mangaen.blog30.fc2.com/blog-entry-758.html

それなりに読んでた。

逆に興味を持ったのは「俺物語!!」、「僕らのフンカ祭」、「人間仮免中」。

 

・メビウス20周年パーティー

http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/20-e1b2.html

なん…だと…!

くにちー来日…!

ぜひとも聴きたいなぁ。

何気にクニツィアンだからな。

 

・2013年はやめてほしい、こんな統計相談が嫌だ、実例を添えて

http://d.hatena.ne.jp/what_a_dude/20130109/p1

統計話。

大学院時代に統計はちょっとマジメにやったので、「すこし統計をかじった人」の勘違いしている率の高さは共感する。

その一方で実際研究していると「有為差が出るか出ないか」ということを目的に考えてしまいがちな思考も十分に理解できる。

ちょっとズレるかもしれないけど、やっぱり何か揺るぎないもの(ロジックだったり数式だったり神のお告げだったり)から「それは良し、それは悪し」って決めてもらえるのって快感なんだよね。

快感というより安心なのかもしれないけど。

自分で頭を使って基準を持ってそれをもとに生きていくのって不安。

でもそれこそが自由、ってやつなんだけどねー。

 

・今日の部長語録(4才〜5才頃)

http://togetter.com/li/134832

http://togetter.com/li/285672

Twitterでフォローしている方の娘さん語録です。

(娘さんなのになぜか部長という呼び名…)

この年代の子って不思議でおバカで賢くて楽しくて素敵だよね。

自分もこんなんだったんだろうか…。

 

 ・音楽会 木琴を叩く

良い音楽は演奏者自身が心より楽しむことで出来上がるもの、と信念もってます。

音を楽しんで音楽と呼ぶ。

 


音楽会 木琴を叩く

 

ってな、一日。

 

【レビュー】大好きが虫はタダシくんの―阿部共実作品集

 
最近非常にお気に入りの「空が灰色だから」の作者、阿部共実の短編集。
つうか、「空が灰色だから」も短編集みたいなもんですがね…。
 
空が灰色だから」の中でも屈指の奇作、「大好きが虫はタダシくんの」をタイトル作として取り上げた今作、相も変わらずいい感じ。
「ドラゴンスワロウ」なんかは"陽"の作品。
女子高生二人の日常をギャグを添えつつほのぼのと書き出す。
この人、こういう"陽"を書いているだけでも普通に面白い。
 
でもこの人の本領はここに無い。
そう、「あつい冬」からが本領。
突然人が消えたことに対する説明をいっさい放棄し、それにまつわる戸惑いだけを書いている。
その非現実性に対する焦りと混乱と平常心はあまりに現実的。
行動が上っすべりしてるからこそ、この背景にある精神の混乱がよく推察できる。
 
そして一作飛ばして「大好きが虫はタダシくんの」。
実はWEBでも読むことができる。
是非一読いただきたい。
これを読んでダメなら阿部共実には手を出さない方が良い。
なにか「来る」ものがあるなら是非他の作品も読んでいただきたい。
 
作中の「志織」は決して何かの病気であるとか、おかしくなってしまったとかそういうことではなくて、
(診断の結果としてなんらかの病気という判断はくだされるかもしれないが)
基本的には「普通」だと思っている我々と違うところは無く、
たった数本だけ回線が違っている部分があるのだろう。
表層の言葉から「志織」の感情を推し量ろうとすれば他の登場人物如く
「気味悪いから離れる」という態度を取らざるを得ないだろう。
彼女の台詞は他者の発言の復唱でしかなく、次第に支離滅裂になっていく。
絶望的にキャッチボールが成立しない。
だけど読者には「志織」が決して感情や情緒を持ち合わせていない訳ではないことが分かるはずである。
「奈緒」と会えたことの喜び、「奈緒」との思い出、「奈緒」の立場のために必至に頑張る気持ち、他者と巧く関わろうとしても噛み合ないことへの絶望、それがまざまざと感じられる。
人としての心は持ちながら、それを外界とコミュニケートすることができない。
ある意味「哲学的ゾンビ」の逆とも言える。
 
そして、この短編集の中での真骨頂、「デタジル人間カラメ」である。
あまりにすごすぎて、読後笑えてしまった。
圧倒的に文脈というものを分断し、「物語」を読み取ろうとする読者をいとも簡単に置きさる。
しかし、無秩序や混沌がそこにある訳ではない。
何かしらのつながりがある。
コマとコマに、台詞と台詞につながりは何かある。
だけどそれがなんであるかを我々読者は絶望的に知ることができない。
何か素敵なつながりかもしれないし、恐ろしいつながりかもしれない。
例えば、作中の登場人物たちはしっかりと言葉のキャッチボールをして会話をしている。
見当はずれな答えをしている会話は一つもない。
だけれど、何かが絶対にずれている。
あからさまな分断ではなく、少しずつ少しずつ何かがずれていく。
期待していた到達点に絶対に達しない。
答えや結末や説明を求める欲求だけ呼び覚まし、それを満たすことは無い。
コマ割りも「マンガ的文法」とも言うべきお作法を逆手に取り、文脈のずらしを計る。
何かが起こりそうな視線、行動を映しながら、何かが起きた描写は決して無い。
物語の作法やマンガの作法に慣れた人ほど違和感を感じると思う。
呼応の副詞の一方だけが文章にあるような、起承転結の承だけが永遠に続くような感覚を受ける。
 
さっきから必死に「デタジル人間カラメ」の説明をしようとしているのだが、結局、枝葉末節の描写しかすることができない。
残念ながら、書評という行為に最も適さないタイプのマンガである。
なので興味を持たれたら是非一読いただきたい。
衝撃しか無い。
 
「大好きが虫はタダシくんの―阿部共実作品集」は「空が灰色だから」以上に阿部共実がやりたいことが詰まっていると思う。
あらゆる期待が裏切られ、その上を行かれる。
そんな作品。

雑記 20130103

あけましておめでとうございます。

え、年明けの瞬間?

ボードゲームしてました。

 

昨年から今年に掛けてはいつもに増してボードゲーム三昧。

30日はいつもの仲間とyowske宅で重ボドゲ

ルアーブル、電力会社、などなどを行いました。

31日〜1日に掛けては高校の友人と徹夜ボドゲ

2012年の年始にも徹夜ボドゲやっていたメンバーです。

このメンバーはドミニオン好きなので、先日手に入れた異郷・暗黒時代を含めてドミニオン三昧。

でもルアーブルボツワナ、ヘックメックやさるやまなど、様々なゲームをやりましたね。

んで2日はいつもの仲間と仲間宅で重ボドゲ

成敗、レーベンヘルツ、交易王、ごいた、ウィ・ウィル・ウォック・ユー!、ラミィキューブ、などを行いました。

 

ここ数日でやった中でランキングを付けるとしたら以下でしょうか。

1. ルアーブル

2. 交易王

3. 成敗

ルアーブルはさすがの重厚感、交易王はクニツィアジレンマの傑作、成敗は絶妙なゲームバランス、とそれぞれで唸りながらゲームやっておりました。

5日にもまたボドゲ会があるので楽しみにしながら過ごします。

 

あー、もっと新しいボドゲを手に入れたいな…!

 

<今日気になったもの>

・yowske 2012年12月ふぁぼりまとめ

http://togetter.com/li/432476

まなめさんが勧めているのを見て始めた「ふぁぼりまとめ」も遂に一周年。

今更になって見返してみるとやっぱり面白い。

自分が気に入ったものをまとめているのだからあたりまえだけど。

毎度、まなめはうすで紹介いただいているので、このサイトとは比べ物にならないview数があるというもの。

おもしろいよなーとか思いつついつもview数眺めている。

 

・【良コメ紹介】人の気質は「三つ子の魂百まで」ということわざ通り、いくつになってもあまり変わらないよ。

http://lifehack2ch.livedoor.biz/archives/51401807.html

人なんて思い込みの生き物なので、思い込んでる限り変われません。

でも思い込み先がコロッと変わってしまえば成りもそれに伴ってガラッと変わってしまうものです。

どうでも良いけど「恋愛編」のところの女の子がかわいい。

 

・正月は漫画読んで過ごそうと思う。全巻セット買うからオススメ教えてくれ

http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4368531.html

常に勧めるのは「惑星のさみだれ」。

あとは「群青学舎」。

なんか新しいマンガに手を出したいなー。

川原泉が読みたい。

 

うる星やつら ED2 心細いな

 アートワーク含め秀逸。

ラムちゃんかわいい。

 


うる星やつら ED2 心細いな

 

 

【レビュー】黒猫ローラと魔法の森

軽めゲームかと舐めていたら(失礼)、意外としっかりリソースマネジメントゲーム。

 

 

2012秋ゲームマーケットの戦利品、ワンドローさんの「黒猫ローラと魔法の森」。

ゲーム内容をほとんど把握せず、「あやつりキングダム」、「ボイン星人襲来 !!」とともに購入したため、「名前もファンシーな感じだし、雰囲気ゲームかなー」と思っていたらとんでもない。

ちゃんとしたリソースマネジメントゲームでした。

魔具の生成が楽しく、ゲームとしての奥もなかなか深い。

 

5種類の材料が手に入る魔法の森に使い魔を配置していくことで資源を獲得し、それによって直接勝利点チップを手に入れたり、様々な効果や勝利点をもった魔具を生成する、資源管理ゲームである。

森には「黒猫ローラ」が徘徊しており、材料を一つもって使い魔が帰ってきてしまうこともある。

巧く資源をとりだし、相手より先にお目当ての魔具や勝利点を取り出し、勝利点が最も速く10点に達したプレイヤーの勝利となる。

 

個人的にはなかなか評価が高かったのだが、ちまたでは批判もあるようである。

多くはプレイシートについて。

今回、小さめのボックスにすべてを納めたため、プレイシートは折られた状態で収納されている。

そのため、いざプレイするときに広げると上記写真のように折れ曲がった状態となってしまうのである。

その上に紙のチップや木のトークンを乗せるため、滑ったりずれてしまったりする。

もっと厚いボードや布にすべきだった、という批判があるようだが、自分はあまりそう思っていない。

ボードや布にすることでコストの上昇・箱の大型化は避けられない。

今回ワンドローさんが目指したのは「完全なコンポーネントをつくること」ではなく、「気軽に持ち運べるサイズ・値段のゲームを作成すること」にあったのではなかろうか。

(完全に、yowskeの推察です。何ら公式発表に基づいていません。)

 

今回のゲームマーケットでは実際に友人がゲームを作っており、それを傍目で見ていてコストとプレイアビリティは非常に難しい問題であると感じた。

値段が高かったり、持ち運びが不便だった場合、元から手に取ってもらったりプレイしてもらう機会がなくなってしまうかもしれない。

ボードゲーマーであれば「このゲームの箱大きいからな…今回は置いていこう」という判断をしたことが無いとは言わせない。

その前提に立った場合に今回の「紙のプレイシートとする」というワンドローさんの判断を私は支持したいと思ってしまう。

 

とはいえ、ゲームの内容について私もいくつか気になるところがある。

・黒猫ローラがあまり機能していない

・周囲のマナトラックによる勝利点が効率が悪い

 

前者については拡張ルールを常時取り入れることで解決するかもしれない。

通常ルールの「ローラのいる材料森の使い魔上限が減少する」はあまりゲームに影響せず、システムとしてはタイトルを冠するほどではないと感じてしまった。

 

また、後者については、魔具作成の方が効率がよく、マナ抽出を行うインセンティブがほとんどないことが気になっている。

あくまで調整的・最終的なバンプアップとしての使用を想定しているのかもしれないが、もっと戦略の一つとして使える程度のリターンを設定してしまってよい気がしている。

 

上でも述べたが、個人的には非常に楽しんだ。

簡易なカードゲームやパーティゲームになれたボードゲーム初心者に本格的なボードゲームの面白さを知ってもらうためのツールとして、今後もプレイすると思う。

 

 

 

 

【レビュー】成敗

2012秋のゲームマーケット注目の一作、カナイ製作所の新作「成敗」。

 

 

世間を脅かす悪人をのさばらすわけにはいかない、と成敗人が立ち上がる。

しかし、様々な能力を持った成敗人に対し、悪人も能力や取り巻きをたくさん抱え、対抗してくる。

一人だけの能力では彼ら悪人を成敗できない。

彼らの情報を巧く探り出し、時には助力をしあい、悪人を成敗するのだ!

 

と、言う訳でカナイ製作所さんの新作「成敗」。

TRPGが如く、プレイヤーは一人の成敗人に身をやつし、悪人を成敗することになる。

「支度カード」と呼ばれる特殊カードや、成敗人の特殊能力を用いて、悪人の横に置かれた「状況カード」を確認したり、除外したり、もしくは自分自身の能力(速さを示す「閃」、攻撃力を示す「撃」、体力を示す「命」)を上げることにより、悪人を倒す準備をする。

カードに書かれた「時間」の合計が10となったとき、遂に悪人と対峙する時を迎え、それぞれの手の内を明かして勝負をするのである。

 

ゲームとしては成敗人の誰が負けてもいけない、全員協力型のゲームとなっている。

とはいえ、知り得た情報をすべて開示し合ってしまっては面白くない。

微妙に情報を伝え合い、助力の要請や悪人の状況をそれとなく伝える。

ゲームバランスとしてかなり絶妙であり、行けそうなところでギリギリ負けてしまうことも多々ある。

実際今回は4回プレイし、やっと全員で悪人を成敗することができた。

 

今回は気のあった友人とわいわいやりながらできたためかなり盛り上がったが、反面初めて同士でプレイしてしまうと楽しさが半減するかもしれない。

 

カナイ製作所さんといえば「Love Letter」が有名だが、根源的なところは似通っている気がしている。

カードごとに異なる特殊効果、相手を倒せた時の爽快感、負けた時のさっぱりとした悔しさ、回を重ねるごとに異なる展開を見せる盤面。

うううむ、こういうゲームが作りたい…。