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【レビュー】エルグランデ

先日友人とやった「重ゲー会」で一発目にやったゲーム、エルグランデ

重ゲーと銘打ったわりには、分かればシンプルなルール、しかしそこはドイツゲーム、終盤まで息の抜けない攻防戦が待っておりました。

デザイナのヴォルフガング・クラマーはドイツゲーム界では超有名人ですが、あんまりやったことなかったので興味出てきた。

 

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ルールは陣取りゲーム。

手駒である「騎士」のブロックを各領地に配置していき、得点計算のタイミングでその領地に配置された数が多い順に決められた点数が入る。

その点数が高い人が勝ち、というのが基本ルール。

ここで重要になるのが写真にも写る黒いコケシこと、キングの駒。

騎士のブロックはキングの駒が居る周囲の領地にしか配置できない。キングが居る領地にも配置はできない。

(このゲームではキングの居る領地はいかなる場合も不可侵)

さらに、写真の左にかすかに映る「タワー」。

通常の領地として扱うが、中に入れられた騎士を得点計算時には任意の領地に一斉に配置することができる。

見えている盤面だけ信じていると、あっという間にタワーから来た騎士に逆転され、領地を奪われる、なんてこともざら。

また、各ターンでは単に騎士を配置するだけではなく、アクションカードを選んでその効果を発動することが必要となっていく。

アクションの内容は、「任意の領地の騎士4つを動かす」であったり「キングの駒を任意の領地に動かす」であったり「得点表を書き換える」であったりする。

人数分、ターンの始めに一斉に公開されたこのカードを、それぞれのプレイヤーが手札から点数の書かれたカードを公開し最も高かった人から実行していける。

ある意味オークション的な要素も盛り込まれているのである。

 

シンプルながら、様々なゲームの土台となる要素が盛り込まれていると感じた。

・オークション(手札の数字)

・ゲームごとに異なるアクションカード(公開順が異なる)

・記憶力(タワーに入れた騎士の数)

などなど。

 

特に、タワーのルールの存在が、エルグランデをエルグランデたらしめている。

前に張った伏線が点数計算のタイミングで予想外の角度からぶん殴ってくる、それがハマった時の快感と言えば無い。

「うおー、そこ来るか!え、まて、逆転され…ぎゃー!点数計算がっ…お、ま、負けたー」と行けるとボードゲーム冥利に尽きる、というものであろう。

 

拡張もある模様。やりたい。

『異端審問官と植民地』